一般眼科

白内障

植村眼科医院

白内障は、水晶体というカメラのレンズにあたる部分が濁る病気です。
多くは加齢によるもので、他には生まれつきのもの、怪我によるもの、全身疾患または眼疾患を原因とする二次性のもの、原因不明のものと様々です。

主な症状としては

  • 視力が下がって見えにくくなる
  • メガネがあわない
  • 目がかすむ
  • 明るいところでまぶしく感じる


などの症状があります。

白内障の検査について

進行度により眼底検査も必要です。
「白内障以外の病気がないかどうか」「白内障がどれ位見えにくいのか」「見えにくい原因が白内障だけなのかどうか」を確認することがが大切です。

白内障の手術について

濁った水晶体を取り除き人工水晶体を入れる手術を同時に行うのが一般的です。
局所麻酔で日帰りで手術を受けることができます。
当院では手術対応をしておりませんので、いろいろと相談の上、適切な施設に紹介させて頂いております。

白内障があっても見えにくい等の不自由がなければ、点眼薬で経過をみることもあります。
白内障の進行に伴って別の病気ができることもあるので、定期的な検査をする必要がありますが、すぐに必ず手術をしなければならないわけではありません。
白内障の程度や年齢により適切な手術の時期を相談します。

緑内障

植村眼科医院

日本人における失明の原因となる病気の1位は緑内障であり、緑内障は全く珍しい病気ではありません。
40歳以上の日本人の約20人に1人が緑内障と推定されていて、ほとんどが気付いていないと言われています。
緑内障の家族歴のある方、近視の強い方、糖尿病の方や動脈硬化の強い方は、さらに注意が必要です。

現在でも、緑内障は進行すると失明につながる病気ですが、色々と検査ができるようになり、失明に至ることは減り、予防的な治療もできるようになりました。緑内障の中でも、いくつかの型があり、それによって治療の方針、お薬の選択、経過が違います。早期発見、早期治療が最も大切です。

緑内障では、視神経の病気で見える範囲の中に見えにくい部分ができるようになります(視野異常)。しかし、実際に視野異常が起こっていても普段の生活では、視線を動かしたり、無意識のうちに両目で補うことによって気付かずに過ごしていることがほとんどです。視力に変化をきたすのは、かなり末期まで進行してからです。
視力が下がらないため御自分で視野異常に気がつくことはほとんどありません。

最近は検診で視神経乳頭の陥凹拡大、視神経萎縮、緑内障の疑いなどを指摘され、眼科受診をすすめられることが多いようです。

視神経の異常や眼圧が高いなどの指摘を受けた場合は、必ず眼科を受診するようにしてください。定期的に検査を続けていくこともとても大切です。

緑内障の検査について

視力、眼圧、視神経に関する眼底検査。視野検査、超音波によるOCT検査、隅角検査等を行い緑内障の分類、病状、病期にあわせて適切な治療を選択します。
緑内障の治療は継続することがとても大切です。
ご自分の状態を十分理解し納得して治療を続けて頂きたいと思います。

糖尿病網膜症

植村眼科医院

日本人の失明の原因となる病気の第2位が糖尿病網膜症です。

糖尿病では血管が痛むことが、いろいろな合併症の原因になります。特に血管の細い「目」「腎臓」「手足の先の障害」により、網膜症、腎症、神経症という三大合併症が生じます。

網膜症では、網膜に出血やむくみを生じますが、自覚的な症状はなく気付かない間に進むことがほとんどです。写真のような出血や白斑を起こしていても、痛くもかゆくもなく視力低下もありません。

糖尿病状態によって5~10年で発症することが多いようです。

また、網膜症は糖尿病から起こる病気です。目の治療だけをすることはできません。糖尿病と診断されたら眼科を受診し、内科と合わせ、定期的な眼底検査をすることが大切です。

特に眼科医と内科医が「眼底検査の結果」、「血液検査の結果」を確認しながら、より安定した糖尿病治療を続けることが重要です。

当院では「糖尿病眼科手帳(図参照)」をお渡ししています。

植村眼科医院

ドライアイ

植村眼科医院

眼が疲れやすい、何となく目に不快を感じるという方はドライアイかも知れません。
ドライアイの症状を有する方は、800万人以上と推定されるにも関わらず、病気としての認識が低い疾患でもあります。

ドライアイでは、目を守るべき涙の量が不安定になることで、目が乾きやすくなります。黒目に傷ができることもあります。
症状は、乾きを感じることもありますが、重い、疲れる、痛い、まぶしい、なんとなく不快であるなど感じ方は様々です。
最近は、治療薬の種類も増え、点眼治療により症状の改善することが多くなっています。

ドライアイセルフチェック

  • ものがかすんで見える
  • 重たい感じがする
  • なんとなく目に不快感がある
  • 光を見るとまぶしい
  • わけもなく涙がでることがある
  • 目が痛い
  • 目がかゆい
  • 目が疲れやすい
  • 目がごろごろする
  • 目が赤い


5つ以上チェックが該当するならばドライアイの可能性があります

コンタクト

コンタクトレンズについて

植村眼科医院

コンタクトレンズは最近、使用する人が増えたことから、身近なものになり、安全なものと思われているようです。安易に眼科医の診察を受けずに、使用している方のトラブルが急増しております。

最近では特に若い方のカラーレンズによるトラブルが増えています。

インターネット購入のみを続け検査を受けない方も増え、トラブルの原因となっています。定期的な診察が必要です。

コンタクトレンズは高度管理医療機器です

高度管理医療機器とは、適正な使用目的に従い適正に使用されなかった場合、人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるため、適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣が指定するものです。(薬事法第2条5項)
眼科医の検診指示なしに適当に使用していると、危険な障害を起こすことがあります。眼鏡とは異なり眼の中に入れるものであるので、常に清潔に保ち、無理な装用は避けなければなりません。
そのためには充分なコンタクトレンズの管理と、長時間装用を避けるための眼鏡の併用が必要です。
カラーレンズは、なぜかこの高度管理医療機器には分類されておりません。雑貨店やインターネットなどで入手されているようです。多くの場合、管理装用に関する知識の無いまま使用してしまうので、さらに大きなトラブルにつながります。

コンタクトレンズのトラブルについて

植村眼科医院

ゴロゴロする、目ヤニなどの自覚症状がある場合だけではありません。自覚症状がなくても、眼の中に重大な変化が起こり進行していく場合もあります。

この場合、コンタクト装用の中止を余儀なくされることもありますので、必ず定期検診が必要です。

コンタクト使用中に実際に眼の中で起こっている事について

植村眼科医院

コンタクトレンズを乗せる黒目の表面(角膜)には血管は一本もありません。その為、この角膜の栄養は空気中の酸素や涙により、補われています。
コンタクトレンズを使用していると裸眼よりも酸素の吸収がしにくくなり、酸素不足により角膜(角膜上皮細胞、内皮細胞)障害を起こします。

角膜上皮細胞の障害については自覚症状が比較的強いものもありますが、一般的には擦り傷のようなもので、重症なものでない限り、視力障害をきたすことは稀です。しかし、白目(結膜)から、血管が入り込み、中央の瞳(瞳孔)近くまで達すると視力障害を起こします。

一方、角膜内皮細胞の場合は、自覚症状が全くないにもかかわらず、徐々に進行していくものなので大変危険です。損傷を受けた場合、コンタクトレンズ装用を 中止しても、元には戻らない不可逆的変化が起こります。

コンタクトレンズを使う場合は、便利さやおしゃれにだけ眼を向けるのではなく、使用することで起こることをよく知って、適切な管理の下、十分に注意をして使用する必要があるのです。